「あれから50年」変貌した人の心を笑いに変える綾小路きみまろのフレーズです。
「冷泉荘」のある上川端町は、50年前は上新川端町と言って商都博多の中心でした。
玉屋、川端商店街、冷泉閣ホテル、祇園マーケット、渕上と有名な店が軒を並べていました。「どんたく」「山笠」「せいもん払い」と町は常に賑わっていました。
昭和30年代「冷泉荘」はそんな町の中心部に5階建ての近代的な集合住宅として建ち、そこに住むことが人々の憧れでした。
「あれから50年」・・・、天神に中心が変わり、博多駅が移転し、町名が変わり、町も人も建物も変貌するなか、「冷泉荘」は変わらぬ姿で今日まできました。(たいぶ、くたびれたカナ。)
この町を離れていった人々が昔と変わらぬ「冷泉荘」を見つけた時、懐かしい思い出がよみがえり、心がなごむ事でしょう。
建物の寿命は残り少ないと思いますが、今一度、人々の温かい集いの場として私達は「冷泉荘」を残していきたいと思います。
吉原住宅 田村