今回は1970年代に青春時代を過ごされた方は懐かしさを感じる方もいらっしゃるかもしれません。その中でも特に音楽好きならご存知であろうフォーク喫茶「照和」と関連深い照和伝説NAGAOをご紹介します。
店主の長尾さんは清川で生まれ育ったということで今回もディープな話が聞けました。
最初は少しこわもてに感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、ざっくばらんで気さくな性格の方で常連さんが多いのも頷けますね。
伝説のフォーク喫茶”照和”から始まった
まず1970年に天神に誕生した照和という伝説の喫茶店があります。
福岡・九州の音楽シーンを支えた場所と言っても過言ではなく、チューリップ、甲斐バンド、井上陽水、武田鉄矢、長渕剛などもここから誕生しています。
そこでバンド活動もされていた長尾さんは照和が一時閉店した後に、ご自身で音楽をやる人たちの集まる場として音楽居酒屋の照和伝説をつくられました。
そして照和が復活する時にステージ運営を任されて、自分のお店をされながら照和でバンドのオーディションを開催したりと若手の育成活動にも力を注いでおられました。当時の様子は以前放送されていた有名なテレビ番組のズームイン朝でも照和を復活させた人として紹介されたそうです。
多才な店主がつくる多彩なお店
初めは、ライブハウスをしようとして結果的に居酒屋になったというエピソードには驚きましたが、さらに驚いたのは長尾さんの多才さで書家や画家としての側面もあります。
元々は高校でデザイン学科を卒業し、冠婚葬祭を扱う会社で文字全般を担当して、その後お店を始められてからも芸術活動は続け、店内には書や絵の作品が並んでいます。その中の1つは福岡市美術展奨励賞を受賞しフランスの美術館に展示までされたそうです。
元々インテリアデザインを学んでいたのでお店も大工さんとマンツーマンでつくられて、メニューもご自身の書による手書きだったりと他にはない空間に仕上がってます。また2Fはギャラリーにもなっています。
もちろん、料理も美味しく、店主がお酒好きなこともあってか、お酒に合いそうなメニューがたくさんそろっており、色々な角度で楽しめる多彩なお店です。
全国区だった清川を再びにぎわうまちに
全国有数の遊郭街だった清川は1958年の特殊飲食街の廃止以降も、歓楽街として発展し当時は中洲と並ぶレベルだったことはあまり知られてないかもしれません。
そこには、月世界という有名なキャバレーがあり、色々な屋台が立ち並び、全国クラスのにぎわいもあり、まちには音楽があふれ映画館もあり文化度も高かったと聞きます。
形は変わってもそういうにぎわいのあるまちへ再びなってほしいという想いも聞かせていただき、昔のにぎわいのある清川とこれからの清川のまちがどうなっていくのか想像が膨らみました。
4月はその照和伝説で夜ぶらを楽しみましょう!
小学校1年生の時に初めてビートルズを聞いたという長尾さんと音楽談義をしたい方やもちろんそれ以外の音楽好きやお酒好きの方、4月12日(水)にお待ちしてます!
- *information*
- 照和伝説NAGAO
- 住所:福岡市中央区清川1-12-9
- 営業:18:00~24:00
- 定休日:日曜祝日
- 電話:092-531-2172