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「いいものをつくってきちんと手入れして長く大切に使うこと」を少し言い換えて私たちは、「すでにつくられたものを、きちんと見極め、活かし、少し手を入れ、いいものに変え、長く大切に使うための仕組みをデザインすること」をテーマに活動を行っています。 |
福岡の都心部でオフィスビルおよび賃貸マンションの所有管理を43年間おこなってきた吉原住宅有限会社は、2004年以来経営の変革を目指し、社内外物件で16件のリノベーションのプロジェクトデザインをおこない、その結果60件以上の空間プロデュースにかかわってきました。そして、2008年ビル再生・ビンテージプロデュース企業として「株式会社スペースRデザイン」社を分社化、設立しました。
私たちは2012年1月現在、築30年から50年物件を4棟(オフィスビル1棟、賃貸マンション3棟)の所有管理、運営を行っております。それらの物件は、以前、いわゆる「老朽賃貸ビル」でありました。その中で、私たちは多くのことを学んできました。
「いいものをつくってきちんと手入れして長く大切に使うこと」を少し言い換えて私たちは、「すでにつくられたものを、きちんと見極め、活かし、少し手を入れ、いいものに変え、長く大切に使うための仕組みをデザインすること」をテーマに活動を行っています。

現在の日本における賃貸ビルの現状は、その他住宅事情と同様、大量に新築ビルが供給される一方、老朽化した賃貸ビルストックは蓄積され、[空室増加→賃料低下→入居者質の低下]によりメンテナンスが不十分になり、賃貸経営は悪化を続けています。賃貸経営が成り立たないビルは、建て替えもしくは解体、事業撤退かのいずれかを選択せざるを得ない状態です。
老朽化した賃貸ビルを維持、運営していくためには当然収支が成り立たなくてはなりません。そのためには支出する部分の建設再生技術の向上はもちろん必要ではありますが、収益を上げるための仕組みづくりが必須となります。また、古い建物にしかない歴史や味わい、形や質感、つまりその建物にしかないいいものを、きちんと見極め、活かす技術とそれをいいと思う市場づくりが今後必要ではないでしょうか。
例えば築30年のビルを改修する際、普通少しでも築年数が若く見えるように改修します。なぜ若く見せるのか。それは、新築つまり新しいものがいいという市場がそうさせているのではないでしょうか。そのような市場のままでは、大量に蓄積された賃貸ビルストック、しかも収益力の低下したビルは改修することすらできず廃墟となるでしょう。


株式会社 スペースRデザイン


