新しい文化を生み出してきた地
博多区御供所町、日本最古の禅寺「聖福寺」の目の前に位置する小金丸ビル。
寺社仏閣が多く、落ち着いた旧市街エリアのイメージもありますが、博多駅をはじめ3路線4駅が徒歩圏内。また、古来から根付く伝統行事が身近にあり、観光客の方も多く、いろんな刺激のあるまちです。
小金丸ビルが位置する御供所町周辺は、博多の伝統や文化が深く根付くと同時に、多様なものごとの「始まり」と関わってきた場所です。聖福寺は日本における茶文化の始まりの地とされ、徒歩圏内の承天寺は博多祇園山笠をはじめ、うどんやそば、饅頭の発祥の地とされています。
また、博多祇園山笠や博多どんたくなどの伝統的な文化や行事が、今も生活に根差しているエリアでもあります。
古来より大陸からの新しい潮流を受け入れ、それを翻訳し発展させてきた、文化創出のまち御供所町。
人々のさまざまな営みが積み重なる歴史の中に、小金丸ビルはあり続けてきました。
生活と商いが重なってきた歩み
小金丸ビルが建つ以前は平屋建ての建物があり、先々代がここで酒屋さんを営んでいました。当時から地下空間があり、酒樽や酒瓶の保管場所として利用。戦時中には防空壕として使用していたこともあったといいます。
小金丸ビル建築後、酒屋さんは近隣へ移転。現オーナーさんはその酒屋を引き継いで角打ちとタバコ屋さんを営まれていました。明治期より100年以上続く酒屋として、まちの日常に欠かせない役割を担っていました。
小金丸ビルはこれまで、1階は住まいや店舗として、2~3階は近隣のまちで働く人たちの住まいとして稼働していました。向かいにお寺がある住環境の良さや立地の利便性の高さから、長期間入居される方が多くいらっしゃいました。
町内会による餅つき大会などの行事は今も盛んで、以前は入居者さんが参加していたことも。
小金丸ビルは生活と商いの場として、御供所のまちに根付き、まちの人たちに愛され続けています。
日々の営みから育まれるもの
敷地の花壇にはオーナーさんが日本古来の茶花を植えられており、日々お手入れされています。
飾り立てるのではなく、本質的な美を大切にする茶道の教え。それは、当たり前の営みとして建物やまちと関わり続けるオーナーさんのあり方そのもののように感じます。
そしてその日々の営みが、自然体の美としてまちの風景を形づくっています。
下町的なところが御供所町の魅力だと語るオーナーさん。
建物周辺を歩くと、生活と博多の文化をひとつづきに感じます。
小金丸ビルでの営みから生まれる新しい物語が、また静かに始まっていきます。
「小金丸ビル」建物概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 〒812-0037 福岡県福岡市博多区御供所町3-32 |
| 交通 |
|
| 構造 | RC造 地下1階付3階建 |
| 築造年月 | 1966年(昭和41年)3月 |
| 戸数 | 5戸 |











