九州産業大学 建築都市工学部の授業「不動産再生学」にて、吉原が講師を務めております。(2024年9月〜12月)
先日、第3講「不動産のプロフェッショナルとして、次世代のまちを創るひとたち」がおこなわれ、本田が登壇しスペースRデザインの取り組みを発表させていただきました。また、もう一人のゲスト講師として上田氏(株式会社フジ開発 代表取締役)もお迎えしました。
(九州産業大学 「不動産再生学」授業概要 https://www.space-r.net/event/college3_2024)
築古不動産経営のためのデザインフローとは?不動産業界の中での賃貸リノベーションとは?
という問いに対して、スペースRデザインがどんな取り組みをしてきたか、事例を通してお話しさせていただきました。
目的・ゴールを明確にする
課題を明らかにする
課題解決のためのプロセスを考える
実行する
私たちが携わらせていただく不動産再生業務は、言葉にするとシンプルな流れなのですが、その内容は建物ごとに大きく異なります。建物と部屋の状態、オーナーさんの想い、まちの歴史、そのときの社会状況など、建物を起点としてさまざまな要素について考えて、一つ一つのプロジェクトを進めていることをお伝えさせていただきました。
リノベーションもDIYもそれ自体は目的ではなく、不動産再生・経営のための一つの方法として実施しています。予算、構造、ターゲットなど様々な制約がある中で、試行錯誤を繰り返しながら独自のリノベーションデザインを確立してきました。(リノベーション課の仕事についてインタビュー記事:「福岡で黎明期から賃貸リノベに取り組む会社が考える、不動産経営が主役のリノベーションとは?」)
上田さんからは、不動産事業を通じた社会課題解決の活動についてお話いただきました。
貸主と借主の関係がフェアであること、建物の使い方をお互いに合意していることが重要であること。契約の方法、資金の流れ等、不動産業者ならではの仕組みを確立・体系化され、不動産の借り方の仕組みで世の中を変えていく取り組みでした。上田さんのお話を伺うと、不動産の仕事への学生さんのイメージが大きく変わることと思います。
なおこの授業は寄附講座として開講されており、学生さんの他に数名社会人聴講生(吉原ゼミ生の方々)もいらっしゃいます。全国でもまだ少ない「不動産」を学ぶ講義として、皆さんと一緒に学び合う3ヶ月間になることと思います。
そして何より、学生さんからの新鮮な感想や気づきこそが、私たちにとって最大の学びになっています。高性能な住宅供給と同時にリノベーションが当たり前になりつつあった時代に生まれ育った学生さんが、この講義から何を感じとったのか。そして不動産業というものをどのように捉えたのか。未来の不動産業のあるべき姿について、3ヶ月後の姿から私たちが学びたいと思います。
スペースRデザイン 新野