福岡のビンテージビル「リノベーションミュージアム新高砂マンション」
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(吉原住宅有限会社, 2020年撮影, 10分)
時代を超えても色褪せないデザイン
民間公団として建設された新高砂マンションは、周辺への日照を考慮しつつも、広い敷地を最大限に活かした設計がなされました。新高砂マンションのシンボルの一つであるジグザクの外観・雁行型もそのひとつ。共用廊下は中廊下型ですが、雁行型の平面プランにすることで、住人のプライバシーを考慮し緩やかに視線を遮るデザインになっています。また、室内も2面採光とすることができとても明るいのです。
さらに、室内のつくりについても40年以上経た今見ても「時代遅れ」と感じない高水準なデザインが施されています。それゆえ、新高砂マンションのリノベーションは、必然的に既存の間取りや造作を活かしたものとなっています。そんな新高砂マンションのリノベーション部屋の魅力は、デザインの中に埋め込まれたデザイナーこだわりのパーツや質感のある素材と色の組み合わせ。じんわりと体の中に浸透し、毎日がちょっとだけ楽しくなる、そんな空間を楽しんでいただきたいと思います。
清川ならではの仕事場を考える「清川ロータリープレイス」の誕生
新高砂マンションは1階はがワンフロアのテナントスペース、2階以上からが住居で、入口も分かれています。2004年から着手したリノベーションは主に住居部分に力を入れて取り組んできました。そんな中、2016年、1階のテナントスペースを「清川ロータリープレイス」と名付けて、「清川ならではの仕事場を作る」というコンセプトのもと、プロジェクトをスタート。天神からも博多からも程よい距離にある住宅地。また、歴史的背景からうまれる清川エリアの独特な雰囲気。それらを踏まえ、ここにしかない働き方・ワークスタイル・デザインを探りながら、入居者さんとともに少しずつ育くんできました。現在はアパレルや花屋さん、カフェやデザイン事務所などが入り、活気あふれる仕事場になりました。これからさらにどう進化していくのか、わたしたちもとても楽しみな場所です。
都市のコミュニティの形を考える
よく「マンションでは隣近所の顔もわからない」と感じる方もおられますが、新高砂マンションでは廊下ですれ違ったら「こんにちは」と挨拶を交わすような「いい距離感」の近所づきあいが自然と生まれています。単身の方をはじめ、長くお住まいの年配の方から小さな子供のいるファミリー、さらにここ数年は清川ロータリープレイスの影響もありクリエイティブな業種のオフィスとしてのご入居も増えてきました。そんな方々が、仕事に煮詰まった時、疲れているとき、マンションに帰ってくるとほっとするような安心できる場所、都市ならではのゆるやかに繋がれるコミュニティを、これからも新高砂マンションで育んでいきたいと思います。
新高砂マンションのこれまでのプロジェクト
新高砂マンションのあゆみ
新高砂マンションのこれまでの歩みを振り返ります
年 | できごと | 詳細 |
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1977年 | 新高砂マンション誕生 |
新高砂マンションの前身である旅館「いずみ荘」を建替える形で、賃貸経営会社「吉原住宅有限会社」により築造される。 |
・・・ | 経年により、徐々に老朽物件に | |
2004年~ | 新高砂マンション黎明期 |
オーナーである吉原住宅は、山王マンションで培ったリノベーション手法を応用。新高砂マンションの住環境の良さを活かしたシンプルなデザインを実施。 ▲206号室「BEAMS terrace」(2005年) |
2008年 | 大規模改修工事実施 |
外壁補修、屋上防水、給排水設備更新等を実施。
▲改修工事の様子 |
高砂女子Rプロジェクト実施 |
「生活者の視点からリノベーションデザインを考える」という趣旨のもと、福岡で活躍している女性デザイナー&施工者でチームを組み、5名の女性デザイナーによって6室をリノベーション。女性ならではの感性で、より生活に寄り添ったデザインを追求。細部にまで気が配られた魅力的な部屋が生まれた。 ▲日本画家デザインの607号室「日本画と暮らす」 |
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2011年 | 耐震補強工事実施 | |
2013年 | リノっしょ女子部結成 |
「入居者の皆さんに、賃貸での暮らしをより楽しんでもらいたい」という想いから、スペースRデザインの女性社員でリノっしょ女子部を結成。手軽にできるお部屋のデコレーションやものづくりのアイデアの発信、入居者交流会などを不定期で実施。
▲クロスを使ったキッチンのデコレーション |
2014年 | 市民サークルによる リノベーションプロジェクト実施 |
NPO法人福岡テンジン大学公認サークルとして、一般市民から希望者を募り「リノっしょDIYサークル」を結成。テンジン大学の先生とスペースRデザインスタッフと一緒に、新高砂マンションの1室をリノベーション。「旅する部屋」としてリリース。
▲完成した「旅する部屋」 |
ロゴを作成 |
新高砂マンションの目の前にあるロータリーと新高砂マンションの雁行型をモチーフにしたロゴを作成。デザインはブルームーンデザイン事務所の中川たくまさん。 |
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2015年 | エントランスプチリニューアル |
照明やポストをリニューアル。既存の白タイルを活かした明るいエントランスへ。 |
2016年 | 1階テナントスペースに 「清川リトル商店街」をオープン |
『小さなお店の、大きなこだわり』をテーマに、新高砂マンション1階に手作りの個性的な1坪ショップが集まる商店街を5ヶ月の期間限定でオープン。新しい仕事の形の提案や、何もない空間から人が集まる場所を育てる試みとなった。 ▲各1坪ショップはそれぞれ店主の手作り |
シゴトバ複合施設 「清川ロータリープレイス」 プロジェクトスタート |
『めぐる「ひと」「まち」「しごと」』をテーマに、清川リトル商店街の進化系として、本格的なシゴトバ空間のプロデュースに着手。新高砂マンション1階の約110坪のワンフロアを、はじめから区画で分けてしまわずに、入居者側とともに作り上げていくという企画でリリース。現在はカフェやデザイン会社などが入居し「シゴトバ複合施設」として場を育んでいる(※詳しくは清川ロータリープレイスページへ) ▲清川ロータリープレイス |
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2018年 | オフィスプロジェクトを実施 |
住居の2部屋をオフィスへとコンバージョン。新高砂マンションでは初の試み。もと住居ならではの落ち着いた雰囲気のオフィスが誕生した。 ▲新高砂マンション602号「OFFICE±0」 |
2020年 | 「リノベーションミュージアム掲示板」を リニューアル |
リノベーションした部屋をタイトルや写真で紹介する掲示板を更新。掲示板は、2015年に既存の表札掲示板を再利用して設置したもの。今回のリニューアルでは、部屋写真のほか、これまで実施してきたプロジェクト内容をQRコードからアクセスできるようにした。 ▲リノベーションミュージアム掲示板 |
2022年 | 「学生インターン部屋再生PJ」スタート |
建築当時の状態のままの一室を学生インターン生により再生。新たなつながりを生み出すプロジェクト。 ※詳しくは |
2023年 | 清川ロータリープレイスに レンタルスペース「lasen」オープン |
詳しくは「清川ロータリープレイスに新たな場所ができました」 |
新高砂マンション建物概要
項目 | 内容 |
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所在地 | 福岡市中央区清川2-4-29 |
交通 | 西鉄バス 高砂2丁目停(渡辺通り)徒歩2分 地下鉄渡辺通駅 徒歩5分 |
構造 | RC造7階建て |
築造年月 | 1977年11月 |
総区画数 |
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設備 |
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管理 | スペースRデザイン |
管理・サービス
- 01.スペースRデザインスタッフによるサービスリクエストの受付
- 建物や部屋の不具合等や契約関係のお問い合わせには、内容に合わせ弊社の専門スタッフが対応いたします。
- 02.ライフスタイルに合わせた建物内でのお部屋住替え
- 入居当初からライフスタイルが変わられた方は、建物内の他のお部屋に住替えていただくことが可能です。
- 03.住まいの「こうしたい!」を実現させるお手伝い、“リノっしょ”
- 生活をしていく中で生まれた、「もっと部屋をこんな風に使いたい」というご要望に対して、ご相談を承っております。
(詳しくは「リノっしょ」ページをご覧ください)
新高砂マンションについてのお問い合わせは
株式会社 スペースRデザイン
〒810-0041
福岡市中央区大名2-8-18 天神パークビル
Tel 092-720-2122 / Fax 092-720-2123