壁紙の素（そ）

■プロジェクト概要

ビルコンセプト：「博多のまちと京都の伝統意匠が調和しクリエイティビティが育つビル」
リノベーションテーマ：「GROW!!Creative SOHO」

R100プロジェクト第八弾「GROW!!Creative SOHO」

蝶和ビルがある店屋町周辺は、博多の伝統文化が集積するまち。さらに蝶和ビルの前身は京都の由緒ある呉服店。そして「桂離宮」に代表される数寄屋造りの欠片が室内には散りばめられています。これら「まち」、「建物」、「室内」に共通する「伝統美」を手掛かりに、ここで暮らす・働く人のクリエイティビティが刺激され育つ場、空間、ビルへとリノベーションします。

リフォームされたきれいなお部屋。

Ｉ型のＬＤＫ＋洋室というシンプルな間取り。玄関や浴室などにあるレトロな照明、浴室前のニッチに加え、広いバルコニーもあります。そう。このままでも十分快適に住めるお部屋。

しかし、この部屋でしかできないことはないだろうか。入居者さんにより気持ちよく暮らして頂けるナニか。

そこで目をつけたのがこの壁。

非常に見づらいのですが真ん中に「ノコシ」（左下の間取図のWALPAセレクト部分）と書いてあります。

あえて「残し」ているのは、新しく壁紙を貼るため。そして今回新しく貼る壁紙を入居者さんに選んで頂こうというわけです。

せっかく選んで頂く壁紙。白い壁紙ではさびしいので輸入壁紙のセレクトショップ「ＷＡＬＰＡ」の商品からお選びいただければと思っています。

これまで壁紙に対して特別な印象を持っていなかった私ですが、WALPAさんの壁紙を見て壁紙に対する見方が変わりました。ただの仕上材ではなく室内のイメージをガラッと変える力があります。

素敵な壁紙がたくさんあるので、絵や写真を選ぶように、ご自身のお気に入りの1枚を見つけてみて下さい。壁紙を選ぶのは楽しそう・・・だけど選ぶのに迷いそう、貼るのが大変そう。と思われる方もご安心下さい！このお部屋では、「店舗に行き、壁紙を選び、そして貼る」ということを入居者さんと私達で一緒にできればと思っています。

自分で選んで、貼るという体験をし、そこに住まう。

最初から全て完成している部屋とは違う気持ちで暮らしを楽しんで頂けるのではないでしょうか。

スペースRデザインリーシングチーム：小林　哲