或る無（あるなし）

建物の特性上、どうしても実用的に使われにくい北側の個室。
ここにキッチンを移設するという、奇想天外な発想が現実のものとなりました。

しかしよくよく考えると、理にかなっているのかも…？！
200号棟は今秋には事業用での利用が可能となるため、例えば事務所を想定した場合、キッチンはバックヤードにある方が都合が良いように思います。また、住居利用であっても、生活感を出すことなく理想の空間をつくりやすいというメリットがあります。

新しい可能性とは、常識にとらわれない発想から見えてくるものかもしれません。

そして、メイン空間を仕切るアコーディオンカーテン。閉めるとまた違った雰囲気を楽しめます。無機質な空間にマッチするオシャレなデザインですが、光を通しつつ、熱や音、匂いを遮断するという機能的な役割も備えています。

"或るようで無い" 新たな可能性を秘めた部屋。
ご興味のある方は、ぜひ現地へご内覧にお越しください。
階段4階を上る価値が、きっとここにあります。

コーポ江戸屋敷は、スペースRデザインとH&A brothersが協働で建物管理をしています。
より豊かな暮らしの環境を目指し、建物や敷地全体の魅力を高めるランドスケープ計画にも取り組んでいます。
以前は通り抜けできなかった部分に花壇のある小道をつくったり、共用部の照明や掲示板、ポストを更新したり。入居者さんや近隣の住人さんを巻き込んだイベントや食事会をおこなうなど、ハードとソフトの両面から快適な環境づくりに取り組んでいます。

2016年より空室になった部屋のリノベーションを開始、バリエーション豊かな部屋が誕生しています。
また、2019年には中棟に広々としたウッドデッキが完成。
ご近所さん同士のゆるやかな交流の場となっています。

コーポ江戸屋敷の日々の活動をFacebookにて発信しています 

誰かにとっては何もない。
また誰かにとっては無くもない。
また別の誰かにとっては無いものが無い。
捉え方に依る最高の無空間。

「住＋α」を体現できる空間として、大きく区切ったり区切らなかったり、
何もないようにも見える空間をどう使おう。無から生み出される有をお楽しみください。

スペースＲデザイン　本田 悠人

コーポ江戸屋敷では、2016年～2017年にかけて
『コミュニティデザイン～ランドスケープ編～』を開催しました。

部屋の窓や、帰ってくるときに見える風景。
住まいまでのアプローチも、日々の生活の中で大事にしたいポイント。
建物の敷地環境をデザインし、ランドスケープも含めた豊かな暮らしを提案していきます。