出会いから、はや6年。
小笹の小高い丘の上に建つ姿は、あの頃よりも堂々と、自信に満ちた様子で佇んでいるようにみえます。
2015年から現在に至るまで、カメリア小笹で実施したリノベーションは8室。
思い起こすとそれは単に部屋の改装にとどまらず、その経験と時間の蓄積が、建物、オーナー、私たちそれぞれの成長を促すものであったように思えます。
当時は物件案内時の声からも坂と階段をマイナスと捉えられることが多く、私たちもそれを物件の弱みだと認識していました。だからその弱みを超えるような魅力的な部屋をつくらなければと。
一方でその環境は豊かな自然に囲まれ、間近で四季を感じることができ、小笹のまちを見下ろす眺望。そしてご自身が一番に自然を楽しみ、建物を想い、人とのつながりを大切に育むオーナーの存在。それは他の物件には無い、カメリア小笹のもつ最大の強みでした。
立地や利便性を価値の基準とすると弱みとなることも、その軸を豊かな暮らしの環境へと置き換えることで、それは一転強みとなります。この環境を楽しみ、ここでの暮らしを魅力だと感じる感性へ訴える建物を育てることこそ、私たちの目指すカメリア小笹のブランディングであるということが、導かれた一つの答えでした。
建物の魅力とは、どこかを部分的に切り取り評価するものではなく、全てのバランスをもって成り立つものだと考えています。どんなにカッコいいリノベーションの部屋であっても、手入れがされていないボロボロの共用部ではその魅力は半減してしまいます。
いまのカメリア小笹は、そのバランスが最高にちょうどいい。
●共用部のランドスケープデザイン
●リノベーション&ステージングによる室内デザイン
●オーナーの想いと取組み
●行き届いた丁寧な管理
●建物内外に広がるゆるやかなコミュニティ
どれか一つが突出していることも欠落していることもなく、それぞれが繋がり合いきれいな円を描いているように思うのです。そしてその円全体が、時間の経過とともに少しずつ、少しずつ大きく。まるでカメリアの蕾が花開くようにふっくらと…。
カメリアの花言葉を調べると、「控えめの優しさ」「誇り」。
入居者さんや地域の子供たちを見守るオーナーの優しさと、愛される建物のもつ自信と誇り。
まさにその言葉どおりの、カメリア小笹のブランドが育まれているように感じます。
そしてこの夏、新たに2室のリノベーション工事がはじまりました。
その1室は、2015年に表装リノベをおこなった408号「ロマンチックシナモン」。
みんなでDIYをした思い出の部屋です。
今回はデザインを一新、新たな空間へと生まれ変わります。
完成時期は、8月中旬頃を予定。
物件情報の公開はもう少し先になりますので、ご興味のある方は直接お問合せください。
それでは、完成をどうぞお楽しみに…!
スペースRデザイン まえだ