博多・上川端にある「冷泉荘」に、ここ最近毎日通っています。3年間限定プロジェクト「トラベラーズプロジェクト」閉幕から早2ヶ月。次のプロジェクトが進行中です。その名も「リノベーションミュージアム冷泉荘」。前回のプロジェクトとは少し違った視点でこの冷泉荘が再び蘇ります。
僕がこのプロジェクトに関わる部分は主に、建物の工事に関することです。これまでに築30年(新高砂マンション)(天神パークビル)、築40年(山王マンション)と、いわゆる老朽物件に触れてきました。そして築50年の冷泉荘。自分が生まれるはるか以前に建てられたこの建物に触れる事となりました。
冷泉荘が建てられた当時、ここの現場監督さんはどんな服装をしていたんだろう、とか、設計の方はこの建物が一体何棟目の設計担当だったんだろうとか、ここに入った大工さんの息子は今何歳になってるんだろう、とか。自分が生まれる前にあったということだけで、すごく想像力が増します。
まず、最初に関わったのは、1階に新しく入居される「RILL BAGEL(リルベーグル)」。ベーグルとコーヒーを出されるお店です。天井と壁面は白。壁はモルタルのシルバー・グレーとシンプル。置かれている家具はアメリカの田舎から掘り起こされ、再生されたアンティーク家具。壁面には使われなくなった足場板がきれいに洗浄され棚として蘇りました。入口入って正面のカウンターはオールステンレス仕上げ。このシンプルな室内にアンティークなアイテムと清潔感のあるステンレスのピカピカ感がうまく同居して、この冷泉荘にふさわしい雰囲気に仕上がっています。ここをデザインされたのは店主の中村さんです。冷泉荘に来られた際は是非お立ち寄りください。6月上旬OPEN予定です。また、このスペースは、冷泉荘に関わられている方や、ビルストックやまちづくりに関わられている方のギャラリースペースとしても活用していきます。
これからも、冷泉荘の活動にご期待ください。
SRD 北嵜