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スペースRデザイン
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2月28日(土)に大学時代にお世話になった山永耕平教授の退任記念展と退任記念パーティーに参加しました。久々に行ったキャンパスは7年も経つと古かった校舎は新しく建て替わり様変わりしていたものの、やはり母校。通っていた当時の思い出がぐるぐると頭の中をまわり新鮮な気持ちに。

キャンパス内の美術館には、1973年から2009年までの作品が年代順に並べられ、またその当時の思いや考えをまとめたパネル。山永先生のデザイン史が一度に見れるこの退任記念展には、山永研究室卒業生はもちろんのこと、家具デザイン、インテリアデザイン、多方面でご活躍されている方々が大勢来場されていました。

椅子のフォルムや座りごこちだけではなく、細かなディティールにまでこだわり何ともいえない力強さと繊細さを感じられ、またデザインから制作まですべてご自分で行う創作スタイル。材料を無駄なく使い切る為、木取りからこだわった作品達に、美術館内ということも忘れ「すごい!!」「すごすぎる」を連呼。

数々の名作を作られたのち先生はイギリスの伝統的な椅子ウィンザーチェアーの研究へ。200年以上前から今まで大きく形を変えることなくあり続けるウィンザーチェアーの成り立ちを研究することで現在の家具デザインの原点を見つめなおすこと、これからの家具デザインのあり方のヒントがあると1991年から研究を開始されます。私はその頃に山永先生の生徒として世界に一脚しかないといわれる「オリバー・ゴールドスミス・チェア」の復元をお手伝いしていました。当時、この椅子を研究する意味をよくわからずにお手伝いしていたが、今になってその意味はわかってきたような気がします。

古くからあり今も続いている「もの」。その「あり方」には理由がある。
その理由を見つけだすこと、その為にはその「もの」の『原点』を見つめ直す。
すると「あり方」のヒントが見つかる。
その作業を長く、深く取組み続けることで、長く愛され続いていく新たな「もの」が生み出せる。

山永先生は生徒である僕達にこれを伝えたかったことだったのだろうと思います。ひょっとしたら違うかもしれませんが、私はそう感じとっています。

自分自身の原点である場所で、原点を見つめなおす大切さに気付けた貴重な一日となりました。山永先生お疲れ様でした。そしてありがとうございました。

山永先生はご退任後、FDY家具デザイン研究所を設立されこれまでと同様、家具デザインの研究に従事されます。

FDY家具デザイン研究所 http://www.fdyamanaga.jp/

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㈱スペースRデザイン 北嵜剛司


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