10月の気持ち良い秋晴れの日、今泉公園目の前のレトロビル「筑紫荘」にて、ビル再始動プロジェクトのはじまりとなる “ビルはじめ” イベントをおこないました。全4戸中4戸が空室、外壁や共用部のメンテナンス工事中、そして室内の解体工事中、というまさにプロジェクトのはじまりの状態のビルに、事業拠点を探されている方、不動産オーナーの方、建築設計に関わるお仕事をされている方など、26組の方々にお越しいただきました。本当にありがとうございました。
「筑紫荘」は以前「コーポ今泉公園」という建物名称でしたが、今回の再始動にあたり、いろんな調査を経て建築当時の名称であり原点である「筑紫荘」へと戻すことが決まりました。スペースRデザインのWEBサイトでもこれまで「コーポ今泉公園」と紹介しておりましたが、これからは「筑紫荘」をよろしくお願いいたします。
当日は「筑紫荘」1階のピロティにて、プロジェクト内容の説明をおこないました。
まずはじめに、徳永より「筑紫荘」の歴史、今泉のまちの特徴をお話させていただきました。
「筑紫荘」が建築された1970年代は、技術の発達により便利さ、新しさが求められた時代。そのような社会的背景の中、先進的な考え方を取り入れた「筑紫荘」が建築されます。また、福岡市の歴史を古地図（オーナーさんご提供）から紐解くことで明らかになった、建物名称の由来についても共有しました。昔、今泉は筑紫郡警固村に属しており、1912年に警固村が福岡市に編入されるまでは筑紫郡でした。先代のオーナーは今泉のまちの歴史を大切に想い、建物名を「筑紫荘」にされたのではと想像されます。
続いて本田より、プロジェクト内容、リノベーションプランのお話をさせていただきました。
まちの特徴、建物の状態と魅力、オーナーさんの想いから、プロジェクトコンセプトは「Reboot」。眠らせていた「筑紫荘」に新しい価値を育み再起動するという意味を込めています。用途は住居マンションから、事業用へ転換。今泉のまちが事業用ニーズの強いエリアであり、また事業用に転換することが建物をまちに役立てることにつながると考えています。2階は店舗フロア（スケルトン渡し）、3階はスタジオオフィスフロアです。3階は既存内装の要素を残しながら、現代の使い方に合わせたリノベ―ションをおこなう予定です。（募集情報はこちら）
そして、工事中区画の見学へ。外壁と共用部、また室内も解体工事中のため、足元と頭上を気を付けながらの見学会でしたが、みなさんの多様な目線からの質問が飛び交う楽しい時間となりました。
最後にピロティに戻り、みなさんに感想を書いていただきました。
- 多くの方に利用される場になるワクワク感を感じました
- 新しい人の流れを作りたい、若い人たちに活躍の場を提供したいというオーナーさんの想いに共感しました
- 古いアイテムを残して活かしていくという方針もステキだと感じました
- 福岡の歴史を知れておもしろかったです
- 住居用の古い建物なので排水管の位置や音が気になります（現地で本田より回答させていただきました。）
など、いろいろな目線からのご感想、ご意見をいただきました。本当にありがとうございます。
「筑紫荘」ビルはじめ。みなさんと一緒にビルのことを考える時間が共有できて、建物にとって大切な1日となりました。
これまでの歴史を大切に守りながら、「筑紫荘」に新たな愛着が生まれ、次世代へと継承されていくよう、みなさまと一緒に建物の再始動に引き続き取り組んでまいります。リノベーション工事は12月中旬完成予定、先日募集情報を公開しました。ご興味ある方はぜひお問い合わせください。
スぺースRデザイン 新野
筑紫荘
▶スタジオオフィス
301号室：https://www.space-r.net/rent/chikushisou/301
302号室：https://www.space-r.net/rent/chikushisou/302
▶店舗（スケルトン渡し）
2階：https://www.space-r.net/rent/chikushisou/2f