春の気配を感じる2月、「津奈木とつながる一日」と題したマルシェイベントをおこないました。津奈木町(熊本県葦北郡)の生産者さん達6組と、新高砂マンションに縁のある7組の方々が出店。マルシェにはご近所さんや出店者さんのつながりの方、オーナーさん達(まちづくりスクール)など、多くの方にお越しいただき、新高砂マンションが終始にぎわった一日となりました。
津奈木町の食と観光に関わるお仕事をされている新高砂マンション入居者さんのご縁がきっかけではじまり、今年で2回目。熊本県葦北郡津奈木町は海と山の自然が豊かな人口およそ4000人の町です。マルシェ開催の目的は、
- 都市と農村の人々が出会うことでの、食糧難や高齢化に備えた助け合いの絆づくり
- 農山漁村の人々と賃貸マンションの住民や入居事業者との新たな関係づくり
- 多様な人々が暮らす賃貸集合住宅入居者への新たなサービスの提供
- 交流を通じてモノやコトを流通させる新しい経済の場づくり
というもの。これからの住・食環境を見据えて、縁ある者同士がしっかりつながって助け合うことが必要と考えて企画されました。
マルシェには特産品の柑橘類や野菜、海産物などたくさんの食材を持ってきていただきました。葉付きのサラダ玉ねぎや無農薬の柑橘類など、福岡のスーパーではなかなか並ばないお野菜もあり、生産者さんから直接お話を聞きながらお買い物ができる楽しくておいしい時間でした。
ゆいやわす(柑橘類、無添加カレー)津奈木オイスターバルの牡蠣
UNA Laboratories(旅雑誌「TRAVEL UNA」、久留米絣)
また新高砂マンションにご縁のある出店者さん達は、入居テナントさんや近隣のお店の方々。来場者の皆さんはもちろん、出店者さん同士も新しい出会いや交流を楽しまれていました。
coffee環~kaN~(ドリップコーヒー)
kiitos by blue studio(チョコレート、チョコレートドリンク)
一般社団法人 にわむすび(苔玉づくりワークショップ)
「津奈木スローフード」のお母さんたちからは、手作りの津奈木町の郷土料理(えびめし、だご汁、ぼたもち)の販売とふるまいがありました。料理をできるだけ美味しく食べてもらいたいという想いから、前日やマルシェ当日の早朝から調理され、持ってきていただいたものです。どれも本当に美味しくて、心温まる感動の味でした。
福岡にはじめて持ってきていただいたぼたもち。サツマイモを練りこみ、作るのにとても手間がかかるそう。
津奈木町役場 政策企画課 福田さん。津奈木スローフードのお母さんたち手作りの郷土料理をふるまっていただきました。
お母さんたちはお土産にチョコを。
中庭でだご汁とぼたもちをいただきました。
マルシェ当日は「まちづくりスクール」のゼミで全国からオーナーさん達が来福中。津奈木町の方との交流会も行われました。
津奈木町役場 政策企画課 濱田さん。まちの特産品、伝統文化、建物など多様な資源に目を向け、いろんな立場の人と一緒にまちをより良くする取り組みを進めておられます。
マルシェのフィナーレは「餅投げ」。マンション2階のバルコニーより手作りのお餅を投げ(撒き)ました。津奈木町では「餅投げ」と呼び、いろんなイベントのフィナーレでおこなっているそうです。
津奈木町と、民間賃貸の新高砂マンション協働の取り組み。これは、いろんな想いが重なり合って実現しています。
津奈木町に関わる人たちの想い、その想いに共感して場を提供・整えるオーナー・管理会社、その取り組みを知って協力してくれる入居者さんとまちの人たち。これら多様な人たちがゆるやかにつながり、お互いを思いやることで、それぞれに心地良いマルシェの時間ができていったのだと思います。
新しい、それぞれが思う豊かさのかたち。その姿が津奈木マルシェにありました。
入居者さんからいただいた素敵なご縁。食や文化の交流を通して、これからもこのつながりが無理なく、ゆるやかに続いていきますように。
津奈木町の方々をはじめマルシェにご協力いただいたみなさま、当日足をお運びいただいたみなさま、そしてマルシェを見守ってくださったみなさま、本当にありがとうございました。
スぺースRデザイン 新野