8月31日、韓国 大田(テジョン)の忠南大学にて国際DITフォーラムが開催され、代表の吉原と本田が登壇させていただきました。(「DIT」 = DO IT TOGETHER の略)
フォーラムは韓国国立忠南大学 建築学 Yoon Zoosun 教授と吉原ゼミ(次世代まちづくりスクール)の共同で企画され、韓国のまちづくりの実践者の方や不動産オーナーさんなど、多くの方々が来られていました。日本からは、次世代まちづくりスクール、九州DIYリノベWEEK、オーナー井戸端ミーティングから計18名が参加しました。
フォーラムの概要はこちら(「『国際DITフォーラム』(@韓国 大田 国立忠南大学)に吉原・本田が登壇しました(2024年8月31日)」)
Yoon先生とは以前より交流があり、2018年にはSangmyung大学(ソウル)、2019年には仁川 都市再生民間事例セミナーにて吉原が講演をさせていただいていました。また2023年にはYoon先生に福岡にお越しいただき、九州DIYリノベWEEKにて講演をいただきました。
(※2019年4月のブログ「韓国都市再生シンポジウム登壇、その最前線を体感してきました」)
今回もフォーラム前の2日間、Yoon先生に大田のDITリノベ拠点をご案内いただきました。
今回見学させていただいた物件とオーナーさんのご紹介MAP。Studio UDTT(スタジオウダンタンタン)代表のアラムさんデザインです。ありがとうございます。
一部ですが、ご案内いただいた拠点とまちあるきの様子を写真でご紹介します。
見学させていただいた拠点は、オーナーさんや入居者さんの思想が建物のハードやソフト面にダイレクトに表現されている現場でした。
韓国ではじめてDITプロジェクトを事業化し、様々な地域で場づくりやコミュニティづくりを実践されているアラムさん。海外の方が多く生活するエリアで、多様性を認め合いコミュニティをつくることでソフト面から建物とエリアの価値を高める取り組みをしている不動産事業者のシンさん。既成のものに満足することなく、自分が住みたい・使いたい空間を追求した結果、DITによるクリエイティブな情報発信拠点をつくったアーティストのナラさん。ほかにも、古い建物を社会課題解決事業の拠点として活用している方や、韓国では新しい市場であるビンテージ文化の先駆けとなる場づくりをされている方など、最先端の活動をされている方々にお話を伺うことができました。
みなさんからは意思を強く持ちながらも、自分たちの拠点が訪れる人たちにとっていかに心地良く健康的に過ごせる場所であるかを追求する、場づくりに対する真摯な姿勢が伝わってきました。言語が異なるからこそ、お互いの想いを理解し合うためにはいつもよりシンプルな言葉遣いを心がける必要がありましたが、だからこそ短い時間でより本質的な部分の共有ができたように感じます。
そしてみなさんに共通していたのは、既存のものや仕組みを当たり前のことと捉えず、自分たちに必要だと思うものを自分たちでつくろうとされていたこと。人口減少や空き家問題など、自分たちのまちに対して感じている課題は日本も韓国も同じ。法律や制度の違いがある中で課題に対するアプローチは違えど、自分たちの手で楽しい暮らしをつくろうとしている、想いを同じくしている人達が他の国にもいることに感動しました。
11月のリノベWEEKの際には、九州にお越しいただける可能性も。九州のいろんな拠点を見ていただき、また学び合える時間を楽しみにしております。
学び合う精神と、DITに国境なし。あらためて、韓国大田のみなさま、ありがとうございました。
スペースRデザイン しんの