生成AI「ChatGPT」が2022年にリリースされてからはや3年。日常生活においての情報収集にとどまらず、業務効率化などビジネスにおいても大きな変化をもたらしています。
私たちの仕事においても、ChatGPTを使う機会が増えました。でも、今はそれぞれが「なんとなく使っている」状態。それをもう一歩踏み込み、会社のパワーアップに向けた業務への実装をみんなで考えようーーーそんな機運の高まりから、生成AIを学び直す機会として、専門家を招いての社内勉強会を実施しました。
講師は、麗澤大学工学部教授・清田 陽司先生です。自然言語処理がご専門で、大学・ビジネスの両方の分野でコンピュータ科学やAIの研究開発に関わられています。

セミナーではまず「 ChatGPTのしくみと特徴」から
- 大量の文章データから「次に来る言葉を予測」する仕組み
- 人間のように理解しているわけではないが、言葉のパターンを見つけるのが得意
さらに、テキストだけでなく、会話を理解する(「あー」「えっと」や言葉の繰り返しなどの口語表現を理解・処理する)能力も高いので、感覚的に使うことができるとのことでした。
だからこそ、「問いの立て方で結果が大きく変わる」。これが「 生成AIを活かすコツ」につながってきます。
コツをざっくりとまとめると
- 5W1Hを意識
- 具体的な質問を投げかける
- 求めるアウトプットの形を最初に伝える
対人関係にも当てはまるようなポイント。
ちなみに、ChatGPTの他にも音声データに強い・画像データに強いなど、データの種類ごとに得意な生成AIがあり、それらを使い分けるとより一層使い勝手がよくなるとのこと◎
これらを理解したうえで、実際の建物を事例にChatGPTを使った物件資料づくりのワークを体験しました。
実際にできたものを見てみると、社内では出てこないだろう表現があり、今ある情報や言語データから固定概念なく導き出されるとこうなるのか、という発見がありました。それを見て、「じゃあ、こういうパターンは」と入力する情報次第でアウトプットが違ってくるので、比較検証も短時間でできるなと感じました。ただ、情報が間違っていたり、ニュアンスが微妙に異なることもあり、やはり最後は人間の手で微調整が必要そうです。
今回感じたことは、生成AIは「万能の答え製造機」ではなく、問いを投げかけることで一緒に考える相手。情報収集の便利ツールにとどまらず、思考整理の「相方」になり得るということ。新しい技術に臆するのではなく、積極的に学び、活かしていく。これは建物再生にも通じるところがあります。
これからも、会社として共通理解を持ち学び合いながら、業務の効率化、それに伴い新しいサービスや取り組みにつなげていきたいと思います。
※清田陽司先生について
https://www.reitaku-u.ac.jp/about/teachers/engineering/1777224/
