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スペースRデザイン
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一宇邨オーナーである建築家の中村 享一氏が書籍「海の上の建築革命 近代の相克が生んだ超技師(スーパーエンジニア)の未来都市〈軍艦島〉」を出版され、その本が地方出版文化賞(奨励賞)を受賞されました。
11月6日には受賞記念講演が行われ、zoomにて私も拝聴させていただきました。

「海の上の建築革命」は、中村氏が2008年より研究を行う「軍艦島(端島)」の建築の歴史について、現存する当時の文献や現地での調査をまとめられた書籍です。

軍艦島には、海流等による過酷な自然環境と労働の歴史があり、その中で土木家・エンジニアの方人々により欧米の最先端の技術を取り入れて建設されたのが、現存している国内最古の高層RC造マンション「30号棟」だそうです。

「1974年、炭坑の閉山とともに無人島となった軍艦島だが、日本近代建築史上きわめて重要な宝島である。地球規模での環境問題を考えねばならない時を向かえ、軍艦島はそのことについて多くのことを語りかけている。(近代産業の問題、高密都市の問題、自然環境の問題など)」(講演より)
中村先生は、軍艦島の建築の歴史のなかに、現代に必要なサスティナビリティ構築のヒントがあるのではと提唱されています。

また講演では、「一宇邨(E7プロジェクト)」についても紹介されました。
「環境実験住宅の計画を始めるにあたり、日本人はどのような文化を持っているのか、今の時代をどのように生き、そして生き続けようとしているのかを建築家という職能をもって解いてみようと思った。」(講演より)


一宇邨外観写真

一宇邨のコンセプトは、「時代とともに変化し生き続ける、住環境の実験住宅」。
高度経済成長の中、住まいが大量供給されていく中で失われた「他者との関係から得られる豊かさ」を再考したいという想いから、設計された住まいです。「居心地のよい住まいをつくる」という命題のもと、重きをおいたのは建築における、再生産・再利用の循環系の課題でした。
まさに、現代に必要な考え方「持続可能であること」についてあらゆる面から建築当初より実験を続けている住宅です。
(建物情報は「一宇邨」建物ぺ-ジをご覧ください。)
 
 
また話は変わりますが、スペースRデザインのオフィス「天神パークビル」が位置する天神・大名エリアは、現在大規模な再開発事業「天神ビックバン」真っ只中。
最新の機能や設備を兼ね備えたビル群がつくられていく中、次世代に引き継ぐためにまちや建物をどう使いこなすか。天神パークビル(1976年築)だからこそできる発信を続けていきたいと思う中で、まちがつくられてきた歴史を学び、その延長線上にまちの未来を考えることがとても大切なことなのだと、講演を聞いて感じました。

あらためて、中村先生このたびは受賞おめでとうございます。
書籍の紹介ページはこちら
https://bouyousha.com/archives/720
(出版元「忘羊社」さんのwebサイトにリンクします)


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