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スペースRデザイン
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はじめまして!

新入社員の伊藤です!
皆さまどうぞよろしくお願いします!

入社して早々、長野の善光寺門前町というエリアの視察に連れていってもらいました。
今回はその門前町で実際に起こっているまちの活性化の事例を紹介いたします。
それではまいります!

年間600万人もの観光客が訪れる、長野市の善光寺。
1000年以上の歴史を持つこの寺の周りには、何百年も前からいわゆる「門前町」が形成されてきました。
江戸時代〜明治時代には善光寺町と外の町をつなぐ街道は大変な賑わいで、沢山の商店や問屋が軒を連ねたといわれています。

しかしその後、人口の流出が進み、近年、門前町には空き家や空き地、それを利用したパーキングが増え、昔ながらのまちの景観が変わりつつあります。
また若い人が次々とまちから出ていき、住民の高齢化という問題も。
そんな問題を抱える門前町ですが、実は近年再び賑わいをみせているんです。
昔ながらの蔵や民家が立ち並ぶ情緒のある街に惹かれた若い人たちが自ら古い建物を借り
DIYして商いを始めたり、実際に住み着くといった現象が起こっています。

今回はその現状を視察するにあたり、実際にその事例を見て回る「まち歩きツアー」に参加させていただきました。
ということで、皆さま、私と一緒に門前のまちを歩いてみましょうー。

集合場所に集合。総勢10名程度でまち歩きスタートです。

門前町の様子。ここは参拝者のための宿泊施設「宿坊」が軒を連ねる歴史情緒あるエリアです。

ここは善光寺につながる大通りにあるレストラン兼結婚式場「THE HUZIYA GOHONJIN」。建物は大正14年に建てられたもの。
メインストリートに面した立派な建造物です。今も現役で使用されています。

ここは「大福屋」です。大福屋という名前ですが実は大福は売っておらず、古本屋ととんかつ屋を提供するちょっと変わったお店です。
内部に入ると様々な分野の古書とカレーのいい匂いがしました。
まち歩きでこの物件に出会い、あまりに気に入って「どうするか決めてないけど借りちゃった」という、思い切りの良いオーナーさんが運営しています。

こちらは、カフェです。
このエリアの再生事例の特徴は、古い建物の形を残して改装する「やりすぎない再生」。
看板がないと通り過ぎてしまうくらいです。が、それがちょうど良い感じなんです。
全部の物件が示し合わせたように同じようなテイストに統一されていてまち全体の雰囲気が保たれていました。

ここは「権堂パブリックスペース OPEN」という名前の複合施設。
旧北国街道に面した老舗呉服問屋が取り壊しの危機にあったところを、編集者、デザイナーら11事業者が共同で借り手となり建物を活用しています。
美容室やレストラン、シェアオフィス等、様々な業種、職種の店舗や事業所が入っています。

こちらは「OPEN」の中の一部。母屋スペースの1階に入っているレストラン「GOHUKU」。
お邪魔した時間帯は営業しておらず、落ち着いた雰囲気。

同建物の2Fのシェアオフィス兼イベントスペース「torinoco」。
天井に渡された梁が壮観です。
壁一面に設置された本は利用者が自由に手に取っていいとのこと。

隣接した庭では、入居者によって実際にDIYがおこなれておりました。
夏に向けてウッドデッキを作っているとのこと。

話を聞くと皆さん、本当にDIYで建物を再生されているようで、、、すごい。

ここは、この地域の空き家と入居希望者との橋渡しをしている「MY ROOM」さんの事務所。
使われていない空き家を見つけて、貸してもらえるよう大家さんに直接交渉しているそう。
不動産とリノベーション、事業計画の相談にものっているようで、このエリアの一連の活性化現象の仕掛け人です。
もともと文房具問屋の倉庫だった建物をリノベーションして事務所として使用しています。

ということで。
まち歩きのダイジェスト版をご覧いただきましたが、いかがだったでしょうか?

実際に入居されたり、お店を運営されている人に話を聞くと皆さん声をそろえて「今の生活に満足している。大変なこともあるけど、自分のペースで、自分の好きなことを、自分の好きな空間でやれている」とおっしゃられていました。

古い建物が自分らしい暮らしを求めている人たちとマッチングしておのずとまちに人が集まってくる。
今回の視察では、多くの地方が抱える空き家問題や少子高齢化問題といったものが民間の力で解決されていくムーブメントの起こりを見ることができたように思います。

写真は「Polka dot cafe/CONMMA」というカフェ兼古着屋で使われている古い引き戸を再利用したサイン。
こんな感じに、古いものに寄り添うようにまちの再生が起こっている、そんな印象を持った今回の視察でした。

(スペースRデザイン いとう)


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